ロマン
新約聖書のヨハネ11章やルカ10章にあらわれるマルタとマリヤの姉妹の話は、私にとって愛すべきアイロニーです。でも私は「単なるロマン」として受け入れているのではなく、イエスがマルタもマリヤも(ラザロも)愛しておられた故に、そこにアイロニーの絶妙さを感じます。
旧約の時代での律法を通しての信仰と、新約の時代の律法主義に陥った信仰とのアイロニーに関して、律法主義とは正に「それが真実で救いだと思っているものが単なるロマンだった」との言葉がピッタリだと感じます。その意味で中身はロマンだけれども、「ロマンティックアイロニー」というより「残酷なアイロニー」ですね。
ただ、「彼方のロマン」と「中身のロマン」とでも言えばいいのでしょうか。
Dec26,1997