奥まった部屋

 日曜の午後に、教会堂に一人になる時がありますが、午前の礼拝の時とは、同じ場所でありながら、まったく違った感覚に陥ることがあります。
 主日礼拝の時の、多くの者と共に祈りを捧げ、共に神を賛美し、聖書の説き明しを共に受ける、その同じ場所で、今度は、ただ一人で神と対峙するような感覚になるのです。

 あなたは、祈るときには自分の奥まった部屋にはいりなさい。そして、戸をしめて、隠れた所におられるあなたの父に祈りなさい。そうすれば、隠れた所で見ておられるあなたの父が、あなたに報いてくださいます。
 マタイ6:6

 私の、主観的な思いなんですが、一人で教会堂に佇む、ということが、私にとっての「自分の奥まった部屋」のひとつの表れなんです。多くの者と共に賛美し、祈った、その同じ場所で、今度は、ただ一人になる、ということが、相対的に、自分が奥まった場所に入っていくように思えるのです。
 Nov4,1999

itsumi
信仰を巡っての断片