小川珈琲
正月は、いつも味わっているコーヒーとは別に、小川珈琲の豆を買って香りと味を愉しみました。
はじめて小川珈琲と出逢ったのは、学生時代でした。新潟の下宿先から神戸に帰省するときに、昼間の特急を利用する時と、夜行の寝台急行を利用する時がありました。「きたぐに」という夜行の寝台急行は、大阪と青森を日本海側経由で結んでいました。ネットで当時の時刻表を探すと、青森を12時55分に出た「きたぐに」は、新潟・長岡駅を22時37分に出発して、大阪には8時27分の到着しています。もっとも安い3段のB寝台を使っていました。一度、多分、目が覚めて、狭い3段ベッドが窮屈だったのか、堪らなくなって京都で下車したことがあります。途中下車して、駅から出て、営業していた喫茶店でモーニングだったのか、コーヒーだけを頼んだのか忘れましたが、その時飲んだコーヒーが美味しくて・・・それが小川珈琲との出会いでした。ネットで調べると、京都駅前店は、今は京都駅の大改装に伴って、駅の地下に入っているようです。
学生時代は、下宿でマンデリンを飲むことが多かったです。就職して、美味しいコーヒーが飲みたくて、サイフォンを買って、時々、ゆったりと自宅でサイフォンコーヒーの香りと味を愉しんでいましたが、ガラスを割ってしまって、そのままです。今は、スーパーで曳いたコーヒー豆をパックしたもの、そして特定の産地のモノではなくて、ブレンドしたものを手軽に飲んでいます。以前はミルを買って、マンデリン等の特定の産地のコーヒー豆を飲む直前に曳いていましたが、だんだんこだわらなくなって、ミルも、もう手元にはありません。
時々、美味しいコーヒーの香りと味を愉しみたくなります。ペーパーで淹れても、淹れ方によって、風味や味がしっかりと引き出されることもありますが、せっかちに適当に淹れることが多くなりました。
一日に一度ぐらい、ゆったりとコーヒーを淹れて、香りと味と心ゆくまで味わう余裕が、残念ながらありません。時間がないわけではないですが、心豊かに日々の生活を過ごしていないのかもしれません。