加橋かつみが歌った「廃墟の鳩」、55年前にグループサウンズのザ・タイガースの7枚目のシングルで、アルバム「ヒューマン・ルネッサンス」に収録されています。この曲の歌詞では、

･･･築き上げた　楽園（ユートピア）は
こわれ去った　もろくも

だれも見えない　廃墟の空
一羽の鳩がとんでいる　真白い鳩が･･･

一面が廃墟で、そこに白い一羽の鳩が飛んでいるイメージです。

　サイクリングや散策で見掛けるのが、ごく普通の住宅地の中に、ポツンと廃墟がある光景を幾つか見掛けます。

　すぐ隣の家が普通の住宅で、その廃墟になった建物だけがツタに絡まれていると、気味が悪いだけではなくて、衛生面や治安面で不安が大きいように感じます。

　ごく普通の住宅地の中で、特に不便なわけではなくて、バス通りが近かったり、繁華街まで数分という立地だったりします。持ち主がお亡くなりになって、相続人がおらず放置されているのか、それとも所有する会社が倒産して、持ち主が不明で、全く管理されていないのか、不動産の価値としては、数百万ではなくて、そのヒトケタ上ではないかと想像するのですが・・・

　周囲には生活の営みが普通にある住宅地の中で、ポツンとイレギュラーな空間があって、そこだけ時間が停まっているようです。