短歌と随筆

 ルミナリエの輝きを見て、俵万智の短歌を思い出したので、図書館で俵万智の短歌集を探すと、「サラダ記念日」も「かぜのてのひら」も両方とも本棚にはなく、俵万智の短歌集は一冊だけ「生まれてバンザイ」という短歌集があったので、それと檀一雄の娘の檀ふみが、父のことを書いた「父の縁側、私の書斎」と2冊借りました。

 君のため 空白なりし
 手帳にも

 予定を入れぬ
 鉛筆書きで


  *

 なんでもない 会話なんでもない
 笑顔なんでもないから
 ふるさとが好き

 
 *

 「嫁さんになれよ」
 だなんて
 カンチューハイ二本で
 言ってしまっていいの


 1冊目の「サラダ記念日」や2冊目の「かぜのてのひら」には、好きな歌が幾つか載っています。「サラダ記念日」は発売後すぐに買って手元にあったはずなのに、誰かに貸して返ってこなかったままのような気がしますし、どこかに埋もれているのかもしれません。

 今回借りた「生まれてバンザイ」は初めて目にする歌ばかり、

 言葉には うるさい母が
 「おばあちゃんでちゅよ」と
 言えり

 霜月三日


  *

 記憶には 残らぬ今日を
 生きている
 
 子に含ませる
 一匙の粥


  *

 一人遊びしつつ
 時おり我を見る
 いつでもいるよ
 大丈夫だよ


 檀ふみのエッセーは、これから読みます。

 

itsumi
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