歩道県道 長坂垂水線

 何年か前に、街灯もなく舗装されていない道路があるという投書が地元紙・神戸新聞で取り上げられていましたが、なんとなく神戸市西区と垂水区の区境辺りというだけで、あまり場所を気にせずニュースを読み流していました。昨日YouTubeで、その砂利道が県道だということで取り上げたコンテンツを閲覧して、いったい何処だろうとGoogleMapで検索して、結構身近な場所だったので、午後から現地を訪れました。

 国道2号線は神戸・垂水区内では概ね海岸線に沿って東隣の須磨区から西隣の明石市に至っていますが、垂水区内では有料道路の第二神明道路と第二神明道路北線が国道2号線のバイパスとなっており、それに加えて垂水ジャンクションの垂水出口から学園南の小束山6丁目交差点を経て、第二神明道路北線と並行して、長坂IC、そして永井谷ジャンクションまでの一般道も国道2号線のバイパスになっています。舞多聞のニュータウンを通って、国道2号線のバイパスまで出て、バイパス沿いを西へ・・・

  国道2号線のバイパスから、県道488号 長坂垂水線へ分岐する道を進むと、「自動車・バイク」通行止めの看板がたくさん並んでいました。この先は県道488号で、垂水区長坂に向かいますが、すでに昨年の秋に車は通行止めになっていました。また新聞で問題になっていた街灯も設置されていました。

 少し進むと、舗装が途切れて、左端の歩道のような部分のみが舗装されています。車道に相当する部分が砂利道になっています。昨年までは全部が砂利道で街灯もなく、車の通行は出来たようです。

 この向こう側に西区長坂谷と垂水区神陵台という住宅地が広がっており、学園南の小束山周辺のコストコやホームセンター等々の大型商業施設がひしめく一帯への近道になって、また高校や大学への通学路にもなっている抜け道(と言いても県道)で、便利な近道の割には砂利道で街灯もないので、住民から舗装と街灯の要望があったようです。

 ただ、この砂利道の部分はほぼ民有地で、県道部分は幅2メートル程度の古くから道が県道に指定され、それが舗装された歩道のような部分です。昔からの狭い道が、いつしか両脇の民有地も含めて地域住民の生活道路のようになっていたようです。

 昨年の秋以降、県道部分だけが舗装されて、民有地部分は砂利道のまま。県道部分には車は通れないので、最初からサイクリングロードのような自動車県道でもないにも関わらず、車・バイク(原付)を通行止めにして、歩道のような県道となっています。

 県道だけが舗装されて、金属の柵とロープで囲まれています。砂利の部分は私道というわけではなくて、民有地の敷地となるようです。

 この部分が端的にわかりやすいのですが、狭い舗装された歩道県道の両脇が民有地となって、写真右側の砂利道は実際には民有地の中でトラックが行き来する敷地なわけで、そして反対側も民有地です。GoogleMapで2016年9月の当時の光景を見ると、

GoogoleMapより、2016年9月

 当時はまだ境界未確定のままで、なしくずしに民有地の敷地も道路と一体になっていたようです。住民からの要望で舗装と街灯の設置のために境界を確定したようで、結果的に県道部分だけは舗装され街灯もつきましたが、民有地の部分は、そもそも私道でもなく、敷地の一部がなし崩し的に道路のように使われれていただけで、当然舗装はされないまま。結局は車の抜け道(生活道路)にはならず、「県道でありながら車・バイクは一部区間通行止め」に昨秋に落ち着いたようで、住民の方々が望んだ結果とは、だいぶ違った形になったようです。

 最も狭い部分です。境界未確定のままだと、この壁はなかったかもしれず、曖昧なままだった可能性もあります。

 反対側の住宅地、西区長坂谷や垂水区の神陵台の住宅地が広がり、こちら側には車止めがあります。

 振り返ると・・・これが県道488号ですが、住宅地の端の狭隘道路で、まさに生活道路です。ちなみに写真右の住宅地は西区で、写真左の空き地は垂水区でこの空き地の向こう側に舞多聞のニュータウンが造成されています。

 県道488号をそのまま進むと伊川谷自動車学院がありました。

 さらに進むと県道487号線、朝霧駅のロータリーから明舞団地のメインストリートのような道で伊川谷高校の近くに出てきました。ここが県道487号線との接続ポイント・県道488号 長坂垂水線の起点となるようです。

 県道488号 長坂垂水線の「隘路の区間」と、舗装されず街灯もなかった区間を探検しましたが、昨秋に、舗装と街灯は要望通りになった後でした。なお県道488号は、最初の2号線バイパスとの分岐点から2号線バイパスと重複して学園南の小束山6丁目交差点を経て、垂水ジャンクション垂水出口から西へ向かい、名谷小学校の北で中山大橋の交差点で県道65号垂水妙法寺線と重複して福田川の下流に向かい、福田川河口近くの国道2号線 福田川交差点が終点のようです。長坂から歩道県道区間までは住宅地の中の生活道路や歩道県道ですが、それ以降は国道や他の県道との重複区間で、交通量は多いです。

 小学生の時、朝霧からバスに乗って、おそらく終点でバスを降りて、すぐに山のようになった場所でキャンプをした記憶があるのですが、それが今は造成・開発されて、ひょっとしたら自動車学校があった辺りでキャンプをしたのかな~と思っています。何日間のキャンプの中で、さらに山奥まで歩いて、伊川沿いを歩いて大山寺まで行った記憶がありますが、それが今回通った県道488号だったのかなあ~とも思います。伊川沿いに集落があって、それまでは山道のような処を歩いた記憶がありますが、創造を逞しくすると、舗装された歩道県道の大元の古い道を小学生の時に歩いていた可能性も考えられように思いました。

itsumi
blog(つれづれに)