パイプオルガン&ヴァイオリン
パイプオルガン&ヴァイオリンの演奏会へ行ってきました。
会場はパイプオルガンの演奏会に今年2回行った神戸教会です。オルガンは、前回のオルガン演奏会でパイプオルガンを演奏した神戸教会のオルガニストの瀬尾千絵さんで、ヴァイオリンは日蓮宗出身で現在は浄土真宗と自己紹介された西山枝里さんです。
前半はバロック時代の定番の名曲、そして後半は「サマー・ファミリーコンサート」と銘打っている演奏会なので、普段耳にするすることが多い曲、演奏者によるオルガンやヴァイオリンの楽器の説明や演奏する曲の説明を織り込んで2時間弱の楽しいひとときでした。
90年以上前に建てられたスクラッチタイル張りの外壁に高い尖塔が聳える教会堂で、礼拝堂の空間が広いので、パイプオルガンの音も遺憾なく響き渡り、ヴァイオリンの音もパイプオルガンに負けず、美しい音色が響いていました。
バッハのオルガン曲は好きで、アルヒーフのバッハオルガン全集の組CDも手元にあって愛聴しています。パイプオルガンの独奏として第1部では、定番のトッカータとフーガ ニ短調、それに小フーガ ト短調、自宅の小さなスピーカで、時々音量を大きくして愉しんでいる曲ですが、パイプオルガンから数メートルの距離で聴くと大迫力で、また天井の高い空間の響いて、この臨場感は、なかなか自宅では味わえないです。
G線上のアリアは、ヴァイオリンから4~5mの距離で聴くと、生々しいヴァイオリンの響きが伝わって、ピアノではなくてパイプオルガンとの共演も新鮮でした。第1部の最後がヘンデルのヴァイオリンソナタ第3番でした。自宅で音楽を聴くときも、4mぐらい離れているので、音源の距離は同じですが、自宅の小さなスピーカーでは詰まったように聴こえるヴァイオリンの音が、神戸教会の礼拝堂では、弦の響きが広い空間に解き放たれるような感じがしました。
休憩時間に席を移動して、ちょっと遠くからの音を愉しみました。この距離でもコンサートホールでは結構、前の席になると思います。第2部の最初は、演奏者の西山枝里さんによりヴァイオリンの楽器の説明から始まりました。
後半の第2部はバロック期の作品から離れて、最初がラルゴのオン・ブラ・マイ・フ、ヴァイオリンとパイプオルガンでの演奏は圧巻でした。カッチーニのアヴェマリアも、席を変わって、ダイレクトなヴァイオリンの音だけではなくて、礼拝堂の空間で響いた音も相まって、また違った響きを愉しむことが出来ました。
最後の2曲はアニメの主題歌、小さな子供を前の席に呼んで、ヴァイオリンの西山枝里さんが次々に子供たちの席の前に行って、耳元でヴァイオリンの演奏をしていました。その折に、冒頭の写真を撮りました。
アンコールは、主よ、人の望みの喜びよ・・・ヴァイオリンの弦の奏でる音とパイプオルガンの重厚な音が、礼拝堂の高い天井まで響いていました。
演奏会終了後には、ヴァイオリンとパイプオルガンに子供たちが集まって、実際に楽器に触れていました。