センスの哲学

 センスの哲学、4月に刊行された時に買おうか、迷ったのですが、最近は本やCDを新しく買うのを控えていたのですが、とうとう買ってしまいました。学位論文の審査の時に「センス」という言葉は学術的な用語ではないと意見が出たことがあり、「センス」を研究するということに対して敷居を感じていましたが、この本の刊行で「センス」が研究対象となることが共通認識になったのかなあ~と感じました。

 著者の千葉は、既知の評価軸や価値判断ではなくて、潜在的な共通感覚があるけれど、あまり意識されず重視もされていない感覚に、意識を向けることを出発点としている感じです。千葉は表現の基本を「疎密」として、絵画では色彩の強弱、音楽ならリズム、そして家具の配置や空間の使い方、話し方の阿吽の呼吸や絶妙なタイミングなど、あらゆる場で展開される疎密のリズムに敏感になることが、センスを磨くことにつながるようなことを述べています。

 本屋さんで結構の冊数が並んでおり、5か月経って既に第7刷でした。思わず手に取りました。

 上の段は「追悼 松岡正剛さん」となっており、先月亡くなった松岡正剛の著作が並んでいました。

 久し振りの書籍購入、セルフレジがあったので、初めて書籍をセルフレジで買いました。

itsumi
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