あきらのジープ

 大先輩からいただいたマオタイ酒で、酒の味わいの豊饒さに魅せられて、美味しいブランデーかウイスキーを買いに行って、思わずウイスキーのトリスを買ったのですが、値段相応というか、味わいの豊饒さを感じられなくて、mもの足らずにお酒を買いに行ってしまいました。

 久し振りにお酒専門の大型酒店へ行きました。此処は冷蔵ケースが多く、温度管理して販売している酒も少なくないです。普段、ウイスキーやブランデーの類を飲まないので、どれが良いのかよくわからず、結局、焼酎の売り場で、久し振りに「久米島の久米仙」という泡盛と、「利右衛門」という芋焼酎を買ってしまいました。

 泡盛にはいろいろな種類があるのですが、どうしても「久米島の久米仙」を手に取ってしまいます、高専4年の時の古文の先生が、非常勤講師の先生で、久米島にフィールド調査をした時の逸話が記憶に残っており、その時に久米島には車が少なかったそうで、その先生は島内の移動には「あきらのジープ」に乗せてもらって、夜になると「久米島の久米仙」を地元の人と搔っ食らっていた雑談が面白くて、今でも鮮やかに記憶に残っています。

 「久米島の久米仙」ってどんな美味しいお酒なんだろう?、と東京・五反田の寮に住んでいた時に、一升瓶で買ったのですが、臭くて、味もきつくて飲めませんでした。今から考えるともったいないですが、当時は飲むのが無理で、仕方がなくて量の洗面スペースで流したのですが、泡盛の臭さが、寮のその階の廊下の隅々まで広がってしまいました。その後、焼酎を味わうようになって、芋焼酎の臭さに魅せられるようになって、焼酎の味と匂いにも魅せられるようになりました。

 豚足、モツ煮込み、ホルモン、それに芋焼酎や焼酎など、なんとなく庶民的な臭いものに魅力を感じるようなってしまいました。

itsumi
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