谷川俊太郎
今朝のラジオのニュースで、詩人の谷川俊太郎の訃報に接しました。先週の水曜日に亡くなられたそうです。俊太郎の父親は谷川徹三という哲学者で、その父親の知人の詩人・三好達治の紹介で自作の詩を文芸雑誌に掲載したのがデビューで、74年前の俊太郎が19歳の時です。
谷川俊太郎の詩とは、小学校の教科書に掲載されていたのが初めて出逢いだと記憶しているのですが、どんな詩だったかは覚えていません。高村光太郎の「道程」と「骨」は鮮明に覚えているのですが・・・
本棚を見ても谷川俊太郎の詩集はありません。「読む詩人」を自称している童話屋の「ポケット詩集」に、谷川俊太郎の詩が収録されていました。「死んだ男の残したものは」です。
現代音楽の作曲家・武満徹が曲をつけて、「ベトナム平和を願う市民の会」の歌として、歌い継がれています。石川セリや高石友也、カルメン・マキや本田路津子といった60年代・70年代のフォークソンガーが歌い、そしてクラシックのソプラノ歌手・鮫島有美子も歌い、手元には倍賞千恵子のCDがあります。鮫島有美子のCDは手元に結構あるのですが、「死んだ男の残したものは」が収められている「千の風になって~新しい日本の抒情歌」は持っていませんでした。
この詩の最後は、
死んだ歴史の残したものは
輝く今日と また来る明日
他には何も残っていない
他には何も残っていない
10年前に、童謡「ぞうさん」のまどみちお、祝婚歌の吉野弘が亡くなって、そして今朝 谷川俊太郎の訃報を受けて、現代詩の詩人が、また一人、この世から去ってしまいました。俊太郎で有名なのは「鉄腕アトム」の主題歌でしょうか。
空を超えて ラララ 星の彼方
ゆくぞ アトム ジェットのかぎり
心やさしい ラララ 科学の子
十万馬力だ 鉄腕アトム