冬の朝
冬の朝なれば
こころいそいそと励み
また高くさけび
清らかにしてつよき生活をおもふ
青き琥珀の空に
見えざる金粉ぞただよふなる
「冬の朝のめざめ」より、
詩集「道程」、高村光太郎
明日は大晦日という今日は年末の12月30日、今朝目覚めると、枕元の目覚まし時計の温度計が8度、他の部屋は7度になっていました。寒い朝です。まだ暗い中で、ゴミステーションまで大掃除で出た45リットルの大きな指定ゴミ袋5つ分の可燃ゴミを、2往復して運んで玄関に戻ると、寒かった室内の7度の空気に、ぬくもりを感じました。天気予報では今日の最低気温は4度とのこと、暖かいミルク紅茶で身体をあたためました。
一階は石油ストーブに薬缶をかけて加湿と給湯、それと停電等の非常時の暖房用にも備えています。石油ストーブの燃える炎と、薬缶からの湯気を目にすると、ヴィジュアルでも暖まる気がします。
日本海側は大雪のようで、ニュースの画面に、4年間の学生生活を過ごした新潟・長岡の大雪で覆われた映像が映し出されていました。長岡の街の郊外に新設された大学近くの農家の農作業場のような処に、下宿用のトイレ・浴室・洗濯共用の1Kのアパートがあり、その1階に4年間住んでいたので、雪が積もると窓は雪で塞がれ、最後の年は車で通学していましたが、それまでは夏場はバイク、冬は徒歩でしたので雪道を30分ぐらいかけて大学まで歩いていました。
部屋には小さな電気ストーブとコタツだけでした。太平洋側と違って空気が乾いていた印象がなく、夕食を大学の学食で食べてから暗くなってからの帰宅で、下宿の玄関でまとわりつく雪を払って部屋に戻って、それでも寒い部屋に戻るとホッとした記憶があります。その頃のお気に入りのマンデリンを淹れてコタツの中で暖まってレコードを聴いた遠い記憶・・・ニュースで映し出された雪一面の長岡の街を目にして、そんな光景が蘇りました。