ただよう遺伝子

1週間前に講演会に参加した環境DNA分析に関して、講師の本「環境DNA入門」を図書館で予約していたのが届きました。「ただよう遺伝子は何を語るか」という副題があり、環境DNA分析を言い得て妙だなあ~と感じました。
「生物」と「地学」を履修しておらず、大学でも関連する科目を履修していないので、DNAに関しての基礎知識が欠如していますが、DNAのパターンの照合を環境DNA分析で行うので、パターン認識と捉えてスルーしました。

実際に現在行われている環境DNA分析では基本的に河川や湖沼、海域で採水して水中に漂うDNAが対象です。ただ分析するためには水中に漂うDNAは希薄なので、ろ過で濃縮をするようです。0.45μmの目合の濾紙を使うそうで、単体のDNAではなくて細胞片や細胞内小器官に付着したDNAを分析することになるそうです。

環境DNA分析の研究プロジェクトとして、科学技術振興機構が多くの大学や博物館の協力を得て、全国の海岸での調査を行ったそうで、沿岸の網羅的解析も行ったようです。ただ漁港などでは水産物の水揚げによるノイズが混じるため、漁港や水産工場の近くのポイントは避けているそうです。個人で調査や実験をする研究もあれば、実験装置や測定装置を揃えて実験して測定結果を分析する研究もあり、そして多くの研究機関・研究者と連携・協力の下に成り立つ研究もあって、このプロジェクトは船をチャターするなり、かなり大規模な研究だったようです。
現在は湖沼や河川や海域といった水中の環境が対象ですが、今後は空気中や地中の環境DNA分析も展望としてあるようで、風塵機で収集した、空気中に漂う花粉等の付着したDNAから周辺の植生を把握する研究がされているようで、また鳥類に関して、空気中のDNAを水にトラップしてDNA分析をする研究成果もあるようです。
さらに空気中に漂うウイルス等の感染源をRNA分析して空気感染に関しての定量的なモニタリングも可能かもしれません。DNAの長さから鮮度がわかったり、或いはDNAの経年変化の傾向から年齢を識別することも将来は可能のようで、まさに環境DNA分析で「環境」を定量的に、いろいろな側面から顕す可能性を秘めているようです。
「ただよう遺伝子は何を語るか」と言う副題に惹かれて、環境DNA分析の展望を、門外漢ながらもアレコレ考えてしまいました。

今日のジムは2時間余り、強烈な寒波が弱まったとは言え、今朝も室温が2℃、徒歩で15分あまりのジムに着く頃には、分厚い手袋をしていても指が悴む寒さでした。2時間19分のトレーニングで、平均脈拍数が125bpm、運動消費カロリーが874kcalでしたが、2時間あまりの筋トレでも若干汗ばむ程度でした。日曜と祝日に囲まれた月曜で、4連休も多かったのか、ジムは混雑しており、各筋トレマシーンーの合間に必ず腹筋台と背筋台での筋トレをすることは出来ませんでした。それでも2時間を超えたトレーニングで、有酸素トレーニングストレスが3.8で「向上」でした。