「ムラ」という集合体

 私にとってまったくの専門外ですが、地方制度としての「ムラ」に興味があります。出来れば、ここ何年かかけて、いわゆる「旧村」から「新村」への過渡期の状態(今も続いている?)、そして行政(中央)の政策との軋轢、ひとりひとりのそこで生活する者への影響云々の文献をいろいろ読みたいと思っています。幸い、素人でも読める文献・フィールド調査の報告etcは入手しやすいです。

 村落生活に生きる人々が自らの村落生活を造ろうとしながらも,その意図した姿を必ずしも実現できなかった道程を辿った。しかし,その失敗は村落生活を自らの生活として描こうとした悪戦苦闘の姿でもあった。それは村落生活の理念を現実の生活に対応させようとした過程でもあった。理念のみに生きた知識層とは異なり,彼らは支配装置に監禁されながらも理念と現実の生活の二つをともに生きようとした。ときには激しく争い虚言を積むことがあったとしても,彼らは道を造りながら歩み続けた。
 (大淵英雄「地方制度と生活意識」)
 Apr18,1996

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